2014年08月12日

宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

この講座は8月7日に行われ、台風11号の暴風来襲の前々日で、翌日は大雨で一日でもずれていれば取りやめだったかも知れません。
場所は、宮崎西高等学校 調理室。


タイトルは正確に書きますと【平成26年度 宮崎県高等学校教育研究会家庭部会夏季研修会講座】の一環で他にも3分野あり、39名の先生は私の
「草木染め体験」を選択して下さり、この様な機会を与えて頂き、滅多に無い事で感謝致して居ります。

私の教室はセミプロ並みの技法を習得して頂くために、布選択・染料の抽出・媒染手法まで教えております。今回は先生が生徒さんに「草木染め」の事をお話しする場合もあるかと思い、特に媒染の理論については、ネットより検索し資料をお渡ししました。

染料は「西洋茜」・媒染材は「酢酸アルミ」・布は40名となりますと、頭書は絹の小幅の短いストールでしたが在庫不足で、予算に限界があるため、在庫の120㎝幅の綿のオーガンジーを用い、30㎝幅のストールにしました。薄い生地ですので真夏に最適、染めたその日からファッションを楽しめます。問題は両側の三つ折りの縫製、素人の知人に無理やり格安にて依頼。格安ですが大きな借りのようでもあり後が怖いです。

調理室は、素晴らしい設備で、ガス代と流しが有りり作業台が付き10台有ります。1台にガスバーナーが4個ついていたように思えます。4人で一組で10班に分かれ、正確には39人の先生方でした。

先ず、茜の抽出から始めました。量は布の同じにしました。要するに1対1です。水の量の入れ方は説明がまずかったようです。このブログで訂正します。同時に抽出後、布を入れるタイミングも捕捉させて頂きます。
私が持ってきました容器の大きさと形状が色々あり、均等に行きません。次の様にして下さい。
茜を容器の底の隅々まで高さを同じにばらまいて、表面を均一に目測で結構ですから見えるようにして下さい。その表面から水を約5㎝高さまで入れて下さい。煮沸20分後まで置き、一回目の煮沸とします


私が布の糊抜き、(80度以上の湯に入れ10分位撹拌)。ディスポンで絹と同じ布質に化学処理しておきました。

絞りは、有松絞りの中の『坂道絞り』・最近覚えました『三つ編み絞り』・『縫い絞り』の3種にしました。
「坂道絞り」は手つきを覚えてもらうのは大変だろうと思いましたが、挑戦してもらうことにしました。解れば、これ程簡単で表現の豊かさが有るからです。家庭科の先生ですので「縫い絞り」が多いだろうと思い、時間もとると思っていましたが「三つ編み絞り」が多かったように思えました。


抽出時間内に絞りを行って頂きました。私の教えてない絞りをされた先生もいました。括り絞りと呼ぶべきか、布を捩じり所々が括てあります。
この括りで私の大きなヒントを得ました。実践し成功しましたらブログに投稿します。捩じった部分がムラ染になれば成功です。気になります。

今回は時間制限のため1っ回目だけの液で染めました。茜を取り出した後の5㎝の液は蒸発し水量は少なくなっています。煮沸中も茜を上下左右に撹拌して茜が焦げ付かない様に時々確認してください。
沸騰した湯の量が、ストールを入れ充分ストールを動かせる量にして下さい。足りないと思えば水を加えて下さい。多すぎると着色に時間が掛かります。この当たりの分量は数回の体験が必要です。
今回は煮沸後すぐにストールを入れましたが、実際は抽出液は覚まして下さい。熱い湯の中から染めはじめますとムラに成りがちです。


抽出や、ストールの絞りの時は10班を急ぎ指導なり、技法の確認に忙しくカメラで写す時間もなく、後半のの布染めの途中、絞りの解き始めなどしか写真に収めることが出来ませんでした。顔も写してもらいたい方もいらしたとは思いますが、個人情報規制の厳しい時勢、失礼ながらボカシました。

布を染めている途中でしょうか、慌ただしさも終わり、ホッとした感じがします。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

こちらのグループは染めの最中の様です。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

染めた布を洗っているのでしょうか
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

糸解きの様です。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

こちらの先生は自作に陶酔しています。括りの白と茜の色が分かれ名作の様です。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

こちの先生も同様に見入っています。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

正面から撮らせて頂きました。シンプルな「縫い絞りの曲線で、昔からシンプルな作品は名作が多いと言われています。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

「坂道絞り」の作品です。
この坂道をもっと太めにくくればバランスのとれた素晴らしい作品になったと思います。この曲線の流れで私もしてみたいと思います。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験


見事な坂道絞りです。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

輪ゴムで絞ったのでしょうか、その様に見受けます。それとも縫い絞り??
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

横一直線の縫い絞りとお見受けしました。私は見ました瞬間、あるデザインのヒントを得ました。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

三つ編み絞りの結果はこの様になります。
宮崎県立高校の家庭科の先生方の草木染め体験

私の教え無かった「捩じり括り絞り(仮称)」は予測はしていましたが、白のまま残り、捩じった部分は斑模様になっていました。全体的にデザインとして成功と思います。カメラに収める機会を失い残念。



講座の途中で「県の教育委員会」の方から一言ながらもお礼の言葉を頂戴し恐縮の至りです。

以前にも茶道の裏千家の青年部の方を30名ほど一貫張りの作り方を指導しましたが、染色は1工程進むとやり直しができず、かなりの気配りが必要でした。
一言も言葉を交わす機会もなく終わった先生も大勢いらっしゃると思いますが、申し訳なく思っています。
今回の体験で、草木染め技法の判らな部分もあったと思います。遠慮なく【090-1878-4361】へ電話下さい。場合によっては祇園のアトリエに来て頂いても良いと思います。事前に電話頂ければ無料で判らない部分を実践しお教えしても良いと思います。お気軽にどうぞ。

当工房は年に春・秋2回の展示販売を行っていますが、販売よりカルチャー教室の充実と拡充に努力しております。その折りに、このような講座をさせて頂きました事に感謝いたして居ります。
講座も無事に終わりましたが、まとめ役の西高・家庭科のI先生が多少なりとも草木染めの知識がおありのようで、話をするにも理解がはやく進行に大いに助かりました。有難うございました。


随分と長いブログになりましたが、せめて受講された先生方には熟読して頂く事を祈っております。


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Posted by 彩草工房 at 17:53│Comments(0)染色日記
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