2010年02月09日

「みかん」の皮で染めてみました。

私は「みかん」が大好きです。スーパーや果物屋に行くと色々な産地の色々の形をした「みかん」が山積みされて並んでいます。買い物に行くと、たまらず遂、買ってしまいます。

毎食後、デザートは「みかん」です。10時や3時のおやつも、「みかん」が有る限り「みかん」です。
お陰で、生ゴミがいっぱいになります。処理するのに家内から苦情が出ます。
処理する回数も多くなり、様子をを見ていると「なるほど」と、「愚痴を言われても仕方ないわ」と思い、閃いたのが、この皮で絹布を染めてみてはと思い、実行した結果が下の写真です。

先ず、なるべく水分を取り、カラカラに乾燥してみてはと思い、3日ほど炎天下の元に晒して置きました。


煮沸して色素の抽出をしているところです。
1時間ほど煮沸していましたが、染色場はみかんの臭いで充満しています。
味覚も去る事ながら、臭覚も素晴らしく、たまらず「みかん」を食べながら染めて、実に楽しいひと時でした。


染めた結果が下のストールです。
「みかん」の色味に近いではありませんか。量が多ければもっと濃く染まったかもしれません。



よく家庭の主婦の方々が「たまねぎ」の皮で染められることを聞きます。「たまねぎ」の料理を多くするように家内に頼みました。
このストールに「たまねぎ」の皮を溜めてグラデーションに染めて、それなりの立派な作品にして見たいと思っています。
その時に、この続きとしてブログを投稿します。

自分も「みかん」で染めてみようと思う方がいましたら、簡単ですが無料でお教えします。
連絡先はホームページの「お問い合わせ」をご覧下さい。

念の為、最後に一言。みかん染めで商品化はしません。堅牢度が判らない事など情報不足です。
今回はお遊びです。

追記 投稿した後にモニターを見ると、染め上がりの色味が濃く出ています。実際は半分ぐらい薄い色です。










  


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2009年08月13日

染め直し「夏の色が秋の色に]

染め直しを依頼されました。厚手のロング目のジャケット。

色味の濃いグレーが薄い色に変色されたとの事です。

日光による変色との事ですが全体的に平均化してますので、私の推測では洗濯によるものと思われます。

初秋あたりからお召しになるものですので、お持ちの薄い色では寒々とした色かと思われます。

秋にふさわしい色にと思い、茶系の色に『染め直し』しました。

お持ちになった時の色です。


「染め直し」しましたものです。草木は「矢車」を使用しました。


『染め直し』の仕事は一番緊張します。絶対に失敗は許されません。

場合によっては、似たような生地で試し染を繰り返します。

今回は織で糸に濃淡があり、横縞風になってましたので、この雰囲気を崩さずにと思い、茶系の草木にも色々ありますが、透明感のある「矢車」を使いました。

成功したようです。「ホッ」しました。ニコニコ拍手


  


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2009年07月22日

「シルクレース編み」ストールへのこだわり。

昨日、タイトルに「シルクラッセル」と称して、ストールを照会しましたが、どうもタイトルだけから、ストールの生地のイメージが判り難かったようです。ある人から指摘されました。

細いシルク糸で、粗く編み上げた網状の生地です。軽く光沢があり、しなやかで、網状ですから透け感抜群で、どう考えても夏にふさわしいと考えこだわります。出来ればフサ付のものをと思っています。

昨日書きましたように、ネット販売用のラックダイ染めの「シルクラッセル」が出来ましたので、ご照会します。
昨日のものに比べ、フサ付きで大判です。




網状になっていますから、何かに引っ掛けて破損し易いと購入を控える方も多くいました。
しかし、私の思うに、商品の性格から言って日常生活に使うもではなく、全くのおしゃれ用です。チョットしたパーティーや、ホテルのロビーなどの冷房対策をかねて装うのに最適と思います。

10年前、大流行のころ、街ではほとんど見かけませんでした。こんなに売れているのに見かけることが無いのが不思議でした。
ところが、ダンスパーティーで時々見かけ、自分が染めた作品が「羽衣のように舞う」のがうれしくニコニコ拍手。なるほどと謎が解けたことを思いだします




  


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2009年07月20日

夏にふさわしい「シルクラッセル」 ストール

「シルクラッセル」は現在はどうか知りませんが、10年前の現役の頃は大流行で、価格から憧れの商品でした。数年前にある機会に格安で素材を数量限定で5枚入手していました。
その内の一枚を、私のホームページのオンラインショップに、藍染と苅安で染めた「シルクラッセル」が掲載しています。

昨日、夏と言えども、生地と彩りで街ではストールが半袖のTシャツとコーディネートされたお洒落な方を見かけました。違和感が無いのにファッションの不思議さを感じると共にうれしさが隠せません。ニコニコ

ならば、「シルクラッセル」の糸は細く目は粗く編まれ、しなやjかな涼感が夏にぴったりではないかと自然とひらめきます。
そして、ホームページのオンラインショップに、藍染のシルクラッセルを掲載していること思うと・・・・拍手

と同時に、私のブログを見た問屋さんから見本で送られてきました「シルクラッセル」を、先日「ファッション まつやま」様に販売依頼しております。お客様の反応を聞いてみる必要がありそうです。

このシルクラッセルは、サイトで販売しているものと比べるとサイズは小さいです。小さいといっても80×170cmはあります。
フサがついてないのが気がかりでしたが、上下の端の編み具合も解けないようになっています。


今日は、在庫の4枚の一枚をサイト販売用にラックダイで染めている途中です。これも染め終わりましたら先にブログで紹介したいと思います。

夏にふさわしい藍と白の「シルクラッセル」を染めてみたいと思います。
その時は、改めてブログに投稿します。お楽しみください。











  


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2009年07月17日

栗のイガで染めてみました。

久しぶりの裏山を散策。

栗の木に実がいっぱい実っています。





地べたに一個だけ落ちた栗を拾いました。

赤い布に乗せて、補色の関係で栗の実を際立たせて見ました。





これは、昨年の写真です。かき集めて今まで腐らないように乾燥の良い場所に、一年間保存して置きました。


京都で草木染の講習会に出席したことがあります。講師の大家の先生が、草木は枯れ切った物で染めると堅牢度が高いと聞きました。そのために一年間放置した栗のイガで染めて見ました。故に私の染材は腐らないように乾燥の良いところに保管してあります。

染めた結果の色味は下の写真のようになりました。
Tシャツですが、作品として未完成で絞りの段階です。色味だけ照会します。




今日、散策で見かけた緑の栗の実もやがて茶色になって落ちるでしょう。又、かき集めて一年間ほど保存して、来年の今頃は栗のイガの作品を作ってみたいと、今から楽しみで緑の色の栗の実を見上げていました。  


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2009年06月29日

シルクのアームカバーに草木染・藍染

ある問屋さんより、クレープ状の真っ白なシルクのアームカバーが一組見本として送られてきました。

取り扱ったことの無い商品ですが、柔らかいシルクでシンプルな形状のせいか品があり何か魅かれます。

判断が出来かね、婦人服専門店の『ファッション まつやま』様のオーナーや店員さんの意見を聞くことになりました。

「このまま、白のままが良いわ」などと色々な意見が出ましたが、黒色がよく出るとの事で、藍の濃紺で染めて出展することになりました。

薄めのベージュ系の色も私の勝手で五倍子で染めてみました。

先ずはご覧下さい。ちなみに長さは55cmとなっていますが、クレープい状ですので、適宜に伸縮調整できます。





シルクや藍が、紫外線のカットに効果があることをネットで調べて判り、セールスポイントとしてラベルを商品に添付しお客様に理解して頂こうと思いました。





納品寸前に、運転の出来ない家内に着用させてモデルになってもらうことがひらめき、無理やり座席に座らせました。
イメージだけでも感じてください。
その結果が、下記の写真です。着用も不慣れなせいかクレープが凸凹になってますが、もっとすっきり着用できるはずです。
頼んだ手前としては、無理・愚痴は言えません。


さて、『ファッション まつやま』様に到着しました。
オーナーが早速腕に通してみました。さすがです。クレープの凸凹もなく、クレープが腕のラインになじみすっきりと見えます。
野暮ったさも無く、お召しのブラウスともマッチした感じ。(カメラ不携帯が残念)。
想像以上です。goodニコニコ「インナーとして、又は冷房対応」にも装うことが出来るとおっしゃっていました。有りがたいです。

いずれにしても、シルクのアームカバーに、草木染や藍染をほどこしたのは、私が初めてではないでしょうか。??
どうなのでしょう。

果たしてお客様の反応は如何なる評価を下さるか、?スマイル今年の夏の楽しみが又一つ増えました。  


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2009年01月16日

寒空になびく初染め

今年初めての染め。

自称、斑紋絞りの柄模様。

丁字、あかね、矢車、阿仙薬を

ふんだんに使った贅沢な染め。

寒空になびく天然の彩り。



リバーシブルのベストを作ります。

昨年の展示会では会場ディスプレイの最中に

売れてしまった好評のベストです。

月末完成の予定です。楽しみです。



(参考)
布の後ろの小屋が6畳ぐらいの染色作業場。(後ろの二階はお隣さん)
私にとって小屋と言えども、創造発生の大空間です。  


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2008年12月12日

色を創る  色を愉しむ

工芸展に向けて、2,3種ぐらいの草木の組み合わせで、オリジナルな色合いをと工夫していました。
一貫張りと、この草木の色の抽出方法を寝てもさめても考え、仕事場ではその試みを繰り返し、失敗も多く、素材製品もかなり無駄にしてしまいました。
しかし、集中してこのぐらい「染め」を繰り返していると、「染める」と言うレベルを超えて「色を創る」と言った感じで、僭越ながらそのような境地でした。
そして「草木染め」が「工芸」であることを、改めて認識させられました。
今回の工芸展では、
             『色を創る』
この事が一番の収穫だったように思えます。

従来からある色の組み合わせですが、その色味が生地とマッチして、なんとも例えようのない雰囲気を醸し出すストールもあり、自画自賛の3点のストールを紹介します。

そして、
            『色を愉しむ』
ことに喜びを感じていただけると幸いです。





  


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2008年10月23日

斑紋染めブラウスのオーダー品完成

販売の実績を見ますと、ムラ染めのブラウス、ストールが意外と売れています。この「ムラ染め」は、私がある手法を改案した方法で、全体的に自然が編み出したアート的な雰囲気もあり「ファッション まつやま」さまでも好評です。絞りや、グラデーションの模様が多い中で、このムラ染めを私の作品の特徴のひとつとして打ち出していこうと期待しています。

この「ムラ染め」では「染めの名称」が安っぽく感じられるので、色々調べ考慮した結果「斑紋染めはんもんぞめ)」と命名することにしました。
辞書によれば「斑紋=まだらな模様」となっています。

今回の展示会に、このアート性のある「斑紋染め」のブラウスも数点出品すべく準備中です。

本日、待ちに待ったそのオーダー品が出来上がって来ました。生地はシルククレープでちりめん風です。染めは山桃と茜の染めの上に矢車で全体を上染めしています。

デザインはチャイナ風ブラウスで、デザインされた方は下はパンツにすれば、とてもおしゃれなファッションになると言っていました。










  


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2008年08月19日

染め直し「青みの黒」

お世話になっている方より、染め直しの依頼がありました。
私の作った商品ではありませんが、藍染のシャツです。
十数年、ご愛用された事が覗えます。
この長い年月着用しますと、さすがに色褪せが目立ちます。
しかし、藍染は、この色褪せた色がそれなりの持ち味として、
そのまま着用される方も多くいらっしゃいます。

指定された染め直し後の色は「黒」です。
染め直しの依頼は絶対に失敗は許されません。緊張します。

染め直し前


褪せた濃淡の差を無くすために、先ず、藍の濃紺に染めました。
もう一回、上染めしてもっと深みのある濃紺にして止めたい衝動に駆られます。しかし注文は「黒」。


さぁ~、いよいよ黒染めです。草木はヘマチンです。慎重に、慎重に・・・・・・・・・。

まずまずの出来栄えです。下地が藍ですので「青みの黒」と言ったところでしょうか。
草木で黒を染めますと深みが感じられます。
写真では分かりずらいですが、綿なのに艶すらあります。
お世話のなった方も満足げです。
「前より、いいではないか」と言うつぶやきも・・・・・・・・。


文献にも、上等の黒染めは、草木染であると記した書物を読んだことがあります。

お陰様で、今年の秋冬のファッションの作品にテーマの一つとして「黒染め」が加わりそうです。

上質のシルクに「黒染め」を主体にしたデザインがイメージされ、
今から胸躍る楽しみが沸いてきます。





  


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2008年01月23日

和の色名 「今様色」とは

日本には、文献によりますと奈良時代・平安時代より色の名称に日本独自の呼び方があり、その由来を調べて見たいとかなり前より思っていました。機会あるごとに私の勉強を兼ねてごく簡単にご照会します。植物染色で、茜色にコチニール(貝殻虫から取れる染材)を重ねて染めてみました。下の写真のハイネックの部分ですが、紫の様でもあり、朱色にも見えます。「古代紫」かもと思い、和の色彩辞書と照合しますと『今様色』に近いようです。「いまよういろ」と呼び紅花から採れる色だそうです。由来は平安時代に「今流行の色」と言うことで、かなり好まれた色のようです。
染め上がった時は「うん!!これはいいぞ!!」と今後の作品に大いに使ってみたいとワクワクします。
これだから、草木染はやめられません。
そして「今、流行の色」になり、私の作品がドンドン売れると妄想し、夢みたいな事を考えます。


この商品のシャツは私の売れ筋の一つです。素材は絹、身頃は二重になり表は茜染め、裏はコチニールで染めて凝ってます。ちょっとめずらしい商品なので人気があるのかも??。いつものように、ちょっと個性のあるおしゃれな婦人専門店ファッション まつやまに展示販売をお願いしています。最寄の節はご覧下さい。


  


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2007年09月05日

ブログ上展示会(その三)



本日は『一貫張りを』ご覧いただきます。

『一貫張り』ご存じない方もいらっしゃると思いますので、極々簡単に一言で言いますと、
竹の製品に和紙を貼り、その上から柿渋を塗ると出来上がりです。
その柿渋は、防水・防腐・防虫に効果があるため、昔は竹かごを一貫張りにして収納箱にして
生活の必需品でした。
作り方は上記のように簡単ですが、これに彩りの工夫、柄のデザイン化、つやの出し方などなど考えると、その醍醐味、凝り性の人には,もう~止まりません。

会場の「一貫張り」をご覧下さい。


写真中央の黒縁の四角い箱の製作過程の一コマをご覧下さい。


ほぼ完成して太陽の下にさらし柿渋の色に深みが更に加わります。


完成した苦心の作をご覧下さい。


どうです!!  この色といい・・・・・艶といい・・・・。


用途は何かと問われれば、何でも良いのです。おにぎりを並べた弁当箱でも良いし、大事な宝石箱でも良いのです。要は色・柄・つや・全体のデザインなどを創る過程が楽しく、完成したときの一瞬の
感動を味わえれば最高!!。

来年当たりは同志を募り、教室を開き展示会でも出来ればと、ひそかに夢見ています。
楽しみの一つです。  


Posted by 彩草工房 at 08:51Comments(0)染色日記

2007年09月03日

ブログ上展示会(その二)


会場 森の詩季 2階ギャラリー 
イオンの近くに神社があり、その前にあります喫茶店です。
コーヒー専門店だそうですが、スパゲティで有名です。
期間 8月31日~9月12日です。

前回は展示会場全体をご紹介しましたが、
本日より一点ずつ紹介させて頂きます。

ムクゲの花のタピストリーです。

ほとんどのお客様は「ハイビスカスの花ですね」とおっしゃいます。
その度に「いいえ、ムクゲの花です」と訂正するのが申し訳なく
「ムクゲの花ですね」とおっしゃるお客様がいましたら、
「ハイビスカスの花です」と説明しょうと思っています。
宮崎の花らしく、満足いただけそうで・・・・・・。


細部にわたり見てみます。






本日もご高覧頂きありがとうございます。  


Posted by 彩草工房 at 05:57Comments(2)染色日記

2007年08月31日

ブログ上展示会(その一)

今回、展示会を行いました。
新聞・雑誌で紙面展示会と称して展示会の紹介を見かけますが、
私はブログ上で展示会の様子をご覧いただきます.


会場 森の詩季 2階ギャラリー
    イオンの近くに神社があり、その前にあります喫茶店です。
    コーヒー専門店だそうですが、スパゲティで有名です。
期間 8月31日~9月12日です。

レザークラフトからご覧下さい。
最初見たとき、デザインとアイディアに驚きました。宮崎にもこんな人がいるんだと・・・・・・。




今回の展示会のために制作した新作だそうです。




次に私の作品をご覧下さい。




今回の展示会のために3点ほど新作を作りました。本日はその内の一品,作務衣をご覧下さい。


残り2点は後日製作過程を含め、詳しくご覧いただきます。

本日はご高覧頂き有難う御座いました。  


Posted by 彩草工房 at 23:43Comments(4)染色日記

2007年07月29日

草木染めのTシャツ

本日は季節柄,お気に入りのTシャツをご紹介します。
名付けて『ファンシィTシャツ』。
ファンシィとは・・・?、名付け親に聞いてみると、「別に意味は無い、
響きが良いので」と、答えにならない答えが返ってきました。
ならば、英和辞典で「fancy」と開くと「夢・幻想・根拠の無い」と
書かれ、名付け親の回答に何となく納得。

名前はともかく、写真をご覧下さい。Tシャツといっても、見慣れている
Tシャツとはデザインが違います。夢のようなデザインとは言いませんが、
Aラインに裾広がり、両脇はスリット入りで、首元は二重に広く縫い上げ、アクセントも強調され全体的にバランスの良さを感じます。

デザインにすっかり惚れ込み、染めるのも力が入ります。
いつもの自我自賛で恐縮ですが、染色デザインもうまく出来たと思っています。
今、一度写真をご覧下さい。

染色に用いた植物です。


矢車で染め、その上を絞り、更に茜で染めてあります。
絞りの柄のラインの流れも無理なく、位置も良くバランスがとれ、
今後の作品にも用いたいと思います。


絞り柄も、地色も矢車で染め分けてあります。


インド藍で染めました。色味も堅牢度も日本の藍に劣りません。
柄は、「山道絞り」と称する技法で、抽象的なところが私は好きでよく用います。


これらの作品、生協の中にあります「ファッション まつやま」というお店に納めて有ります。
このお店、クラフト志向を感じ、ディスプレイも気配りが行き届き、おしゃれなお店です。  


Posted by 彩草工房 at 23:26Comments(0)染色日記

2007年06月16日

草木染のまだら模様

写真のアオザイ風ブラウスは、昨年の初夏の頃の展示会で、好評を得たデザインとほぼ同一で、
布を染めた後に縫製したオーダー品です。
今年は、お客さまの要望により衿を僅かに高くしました。首筋の日焼け防止のためです。
今までは、茜や藍などの無地物でしたが、今回は槐と五倍子のまだら模様にしました。
少しでも工芸的な感じを出したいとイメージし、まだら模様をどのように作り、表現するか、
絞り方法など工夫しました。結果は槐と五倍子のぼかし具合、バランスなど自己満足しています。
昨日、生協内の婦人服専門店「ファッション まつやま」に納品しました。
工芸的な雰囲気があるお店なので、デザインなど勉強になります。柿渋染めの
ブラウスがあり、色といい柄もすばらしく、私も挑戦してみようと思い素材を
注文中です。良く出来ましたらブログに投稿したいと思っています。

ジ~と、見つめて下さい。まだら模様が見えてきます。


槐と五倍子のまだら模様を拡大してみました。如何でしょう?
  


Posted by 彩草工房 at 01:05Comments(2)染色日記

2007年06月06日

草木染の色  槐(エンジュ)

先日、ストールに染めた槐の色が鮮やか、また自画自賛で見とれてしまいました。
染めている液の中ではあまりに鮮やか過ぎて、他の色と調和しないのではと思いつつ、これも体験。失敗覚悟で染め続けました。布を液の中から取り出すタイミングを見計らい染めること約2時間。無我無心。
最後の水洗いも終わり乾燥。結果は確かに鮮やかではありますが、他の五倍子や茜とも調和して大満足でした。
草木染でいつも思うことですが、種類にこだわらず二種類の草木又は、三種類の草木の組み合わでデザインして色々工面はしますが、染め上がって見ますと、バランスよく調和された彩になる事が多い様に思えます。
草木で染めるものは、どの様に組み合わせて染めようとお互いが融合しあって調和するのかもしれません。
自然界のすばらしさを感じます。
天然染色は、このような性質が魅了するのかも知れません。

このストールは、生協花ヶ島店内にある『ファッション まつやま』婦人専門店に納品済みです。
このお店は商品も良く吟味されて、工芸っぽい婦人服が品良くディスプレイされております。納品時はオーナーがお留守でしたが、次回お会いするとき、このストールどのように批評されたか楽しみです。

エンジュの簡単な説明
落葉高木。街路樹として普及。東京の山手通りと呼ばれる環状6号線の街路樹に槐の木が多い。
毎年8月頃になると、白いつぼみの房が、藤の花のように垂れ下がる。この白い花蕾が染料となる。(染色の本を参考)


槐と五倍子の組み合わせ。


槐と茜の組み合わせ。
  


Posted by 彩草工房 at 22:43Comments(4)染色日記

2007年05月19日

草木染の色(その1)

染色で気に入った色やデザインが表現出来ました時は、日記を兼ねてブログに
投稿していこうと思います。
染色クラフトの楽しみは形のデザインだけでなく、草木の色素の抽出に醍醐味があります。
染料と助剤の組み合わせで、自分にとって新しい色味が作れたときは興奮します。
昨日染めましたブラウスの色もその一つです。

染料は五倍子と言う、ヌルデの若葉などにアブラムシが寄生してできる虫コブです。
染めたのはブラウスです。写真を見ていただくと分かりますが、ベージュ色と裾に黄味の色が染まっていますが、両色とも五倍子で染めたものです。
気に入ったのは同じトーンで染まり、ブラウスのデザインにマッチしている事です。

五倍子の葉と虫こぶです。


このブラウスに、ベージュの色とうすい黄味で彩りました。盛夏の中に涼風を感ずると思います。


  


Posted by 彩草工房 at 06:44Comments(2)染色日記

2007年05月03日

作品の旅立ち

ゴールデンウイークの最中、一点でも多く納品をと、ここ数日作品つくりに精を出しています。
染料・助剤の調合、煮沸の時間、染浴の中の布の色味の変化する過程を見て、
引き上げるタイミングなど諸条件を全うして、「どうかイメージした作品に出来上がりますように」
と祈る気持ちで夢中です。
そこに物創りの醍醐味があり、苦の中に楽があるのかも知れません。だから止められないんです。
作品が出来上がるまでには、色々なミスが生じます。色味の違い、色のバランス、他の色の付着、ムラ染め、生地の痛みなど色々なアクシデントが待ち受けています。
下の写真は、この様な難関を乗り越えて出来上がった作品です。今は最後の乾燥で完成間近です。
見渡したところ、先ず先ず合格のようです。
いよいよ「旅立ちです」。
店頭では、お客様に気に入って頂けるように、嫁いだ先ではお客様を引き立て感謝して、良く可愛がって頂ける様にと、これ又、祈る気持ちで見送ります。



  


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2007年04月01日

草木染をする意図

草木染のことについて、折々、説明させて頂きます。草木染のことをあまり知らない方に、
私のブログを読んで、少しでも理解して頂きたいためです。

草木染をする意図ですが、私は二十年間ほど化学染めと草木染に携わってきました。
色味の事だけで比較すると、一言でいえば、草木染は奥深く美しく優しい色合を感じます。
化学染めは、無機質で、硬さを感じます。実際比較してみないと言葉だけでは解らないと思いますが、化学染めでも美しい色は染められます。同色を草木で染めると、やはり違うんです。特にシルクを染めたときに感じます。布の奥深いところから色味を発しているように見えます。
どのように染めてもそうなると言う訳ではありませんが、条件を満たしうまく染め上がったときの
色味は、自然素材の持つ特有の色の深さに、何とも言えぬ感動を覚えます。
自然が豊かな頃の昔では、さして珍しくもない色や風合いも、化学染料を見慣れた今では、
新鮮さや心の優しさを感じます。この草木の色と風合いをファッションやインテリアで
楽しんで頂きたいです。  


Posted by 彩草工房 at 23:26Comments(1)染色日記
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